2021.04.25
■20-21シーズンを振り返って

3月30日に最後の海外遠征が終了し、今シーズンを締め括りました。
今シーズンも本当にたくさんの応援を、そして大会を楽しみにどきどきしてくださってありがとうございました!

コロナウイルスが蔓延していく中で、無事大会に参加でき帰国できたのは、環境を整えてくださったコーチ方や大会を開催してくださった皆さん、変わらずサポートしてくださったスポンサーの皆様のおかげですし、何よりも、いただいたたくさんの応援や声援が最後まで走りきる力を湧き出させてくださいました。
SNS等のコメントや直接応援メッセージをくださった方もいて、現地にいてもたくさんの温かい応援があることを肌で感じる事ができました。

おかげさまで、今シーズン目標としていた「WCベスト8を3回以上」をクリアする事ができ、またその先にいけたら…という思いも、届く事ができました。
今シーズンの結果は、来シーズンへの自信につながりましたが、もう一方で、もっと速く、強くなるために何をしたらいいかがしっかりと見え、もっと上へ行けると確信できた年になりました。  

以下の3点をまとめながら大会を振り返ることにします。
①試合結果
②技術面
③メンタル面


①試合結果
WC初戦を迎えるにあたっては、夏に個人的に欧州で練習し、昨年の振り返りをすると同時に標高の高いところで滑り込んでオフシーズン中のトレーニング成果を確認するところから始まりました。10月下旬から始まった長い合宿を通して、滑りの精度をあげていく準備をすることができたと実感もありました。
しかし、WC初戦前の欧州での長い大雪で練習が10日ほどできず、十分準備したはずの滑走技術を直前練習で再現することはできず、自分の技術のもろさを痛感し、不安のまま開幕を迎えました。
加えて例年スタートダッシュが遅いことは自覚していたので、初戦のコルチナWCを自己最高記録の10位で始める事ができ、また予選も9位だったことから、その瞬間はひとまず胸をなでおろしました。
一方、昨シーズンにすでに5回の決勝一回戦目敗退を経験し、ベスト8に上がるためにはトップ8以内で予選通過をし、コース選択ができる状態である必要があると思い、次のカレッツアWCでは予選での意識を少し変え、8位で通過する事ができました。
しかし私は相手に先行を許してしまい、またしても1回戦目敗退をしました。

その後もシュコールWC、バドガシュタインWCと2度のベスト8を逃した私は、「この負け癖をどうにかしなければいけない。絶対に勝つつもりで、それだけを考えて、そのために自分がどうするか、それだけに頭を使わなければいけない。」そう思い、昨シーズンのバドガシュタイン戦でやった時と同じ状況を作り出しました。

「ゾーン」という言葉がありますが、これは結果的になるものであり、自分で入ろうとすることは基本難しいものです。
だからこそ、自分なりのゾーンへの入り方を抑えておけばそこに近いところまでは行けるのではないかと思い、昨シーズンそれを見つけ実践していましたが、そこからさらに深いところまで入れるかはその時の自分の状態次第でした。
初めてベスト8に進出したモスクワWC戦でも自力でゾーンの近くまでもっていきました。さらにモスクワ会場は私にとって特別な場所で、観客も多く盛り上がり、自分の集中力がどんどん研ぎすまされていったと思います。絶対決勝に行ってやる。とすら思わず、ただひたすらにどう速く滑るかだけが頭を支配していて、やっぱりこの感覚はすごく気持ちいいと感じました。 1
月30日、モスクワWC戦決勝1回戦目。ゴールを切り、自分が勝ったとわかった時には涙が溢れて、ようやく、ようやく、ベスト8に上がれたと嬉しさでいっぱいでした。ちょうど、WC決勝1回戦も10戦目のことでした。

現地にいたコーチ方もとても喜んでくださって、その様子を見てまた一層嬉しくなりました。2回戦目に向け準備したものの対戦相手には負けてしまいましたが、結果7位で終わる事ができました。
1度できれば2度できる。2度あることは3度ある。
3回できれば何度でもできる。
常にそう思い、そうなるために頭を使いバンノエWCに向け練習しました。
1度ベスト8にあがった経験を頼りに、そのあともベスト8を2度重ね、1回のベスト4を掴む事ができました。

  昨年 今年
決勝進出数 6回/11戦 9回/11戦
決勝進出率 54.5% 81.8%
平均順位 19.1位 10.7位
WCポイントランク(総合) 22位 7位
〃 (PGS) 21位 8位
〃 (PSL) 18位 9位

この表は、WC+世界選手権(世界ジュニア選手権を除く)の個人戦の決勝とワールドカップランキングですが、昨年と比較しても数字上は成長することができたように感じます。
内容も、WC予選1本目のラップ、世界ジュニアでのラップ予選通過など、決勝順位を支える予選通過ができたことは昨年との大きな違いです。今後精度を高くしていくことへの期待も高まりました。

ですが、昨シーズンの「決勝進出」とはレベルが全く違い、北京五輪を控えた今期は決勝に入ってからの戦いは少しでも気を抜けばすぐに振り落とされそうな気迫が選手からみなぎっていました。今思えば今期を最後に引退する選手もいて、そうした選手たちの想いやコロナ渦で思うように練習できなかった多くの選手たちの想いも募っていたのだと思います。
最後のベルヒデスガーデン戦でようやく少し決勝進出の確実感が出てきましたが、トップ3を除けば誰と当たっても力が拮抗していて、少しのふくらみやズレ、態勢を崩すことで瞬く間に負けてしまうこの緊張感の中でこれからも確実に毎回ベスト8以上に入るには、やはりもっともっと技術を向上させ、底力を上げる必要があると考えました。


  ②技術面
3月1日の世界選手権から始まる後半戦に向け、2週間前からヨーロッパに入り、技術向上に向け練習をしていましたが、
2月とは思えない温暖のせいで雪は溶け、日本の春雪のような雪質に変わっていきました。
環境が変化していくにつれて、私の滑りも滑るほどどんどん悪くなってしまい、戻そうにも戻せなくなり、これまでどう滑っていたのか見失ういわゆるスランプに入りました。 それは治ることのないまま、世界選手権前日に突然ガッチガチに固まった雪の上を練習し、試合当日のPGS戦、20位で予選敗退してしまいました。
何か大きくミスをしたわけでもなく、自分の体感速度が遅いと感じていたわけでもなく、特に変わりはないはずなのに順位とタイムだけがものすごく遅い。
正直すごく怖かったです。

なんでだと考えるよりこのままではいけないが上回り、予選敗退後すぐに板を履き替えて翌日の試合のために練習を重ねました。
雪解けが心配だったのでお昼も食べずに練習し、なんとかフリーランでまとめて翌日を迎えました。

翌日の世界選手権で決勝には進出しましたが、今までのような「ギリギリで負ける」という拮抗感もなく決勝1回戦目で負けてしまいました。
悔しかったですが、悔しがる余裕もないほど次のログラWCが迫っていて、コーチと話し、そのまま試合日までオフを入れずに滑ろう。滑りをとり戻し、そのまま良くして行こう。と話しました。せっかく滑りを捨てたなら、新しくよりよい滑りを目指して再出発するだけだと、フリーランとバーン状況を重視して取り組み始めることを自分の中でも整理しました。
試合が終わった日からそれは始まり、考えることを一本化して毎日練習はしたものの、ゲートには入らずに滑り込みました。

結果、スランプから片足を出し、それと同時に新しい滑りへと踏み出したログラWCとなり、予選9位通過で決勝を迎え最終7位と、今季の目標を達成しました。

昨シーズンは、新しい滑り、こう滑りたいという目標を持ったところでシーズンが終わってしまったため、次の滑り出しは具体的にどうすればいいのかがわからないままでしたが、
今期はシーズン中何度も何度も目指す滑りを実際に体感でき、その滑りをするためにどうフィジカルトレーニングしたいのか、また雪上に上がったときにどう練習するかのビジョンまで立てる事ができました。
何度もトップ選手の滑りと自分の滑りを動画で確認し、現地で支えてくださるコーチやトレーナーと方向性を共有することで、雪上でも陸上でも、そこに向かう高い集中とチームワークでもって一秒一秒過ごせたことはこれまでにない経験でした。
新しい滑り、身につけたい滑りがあるということは、それだけまだ速くなれる確実な根拠があるという事です。
それが具体的であればあるほど明確なビジョンになっていき、そのための筋力、体力がもっと必要だということもわかっているので、オフシーズン中のモチベーションにつながります。


  ③メンタル面
試合で結果を出すためのメンタルや考え方という面では、昨シーズンよりもより深度濃くゾーンに近いところへ行く事ができるようになり、同じ状態で試合に挑む事ができました。
そのため大きなミスをした試合が少なく、安定した結果につながったと思います。

ですがその積み重ねは、自分の慢心を生む結果となってしまいました。
最後の個人戦である世界ジュニア選手権(PSL)の決勝1回戦。予選をラップで1位通過した私は、今日こそは絶対ソフィアに勝つ!と息巻いていました。
ソフィアに勝つことだけを考えて、そのためにどうしたらいいかを考えすぎて、ビックファイナルにしか目が行かなくなっていました。
結果、ゴール手前で転倒し、最終9位で幕を閉じました。 なんでもっと今戦うべき相手のことを考えなかったのか。
一歩一歩進んだその先にビックファイナルがあるのであって、最初からそこを意識しすぎるべきではなかった。
そう反省し、
今後、ワールドカップの1回戦2回戦が私にとってそういう存在になっていったとしても、毎本同じ考え方であるべきなのだと学ぶ事ができました。
いざここ一番というときに勝ち上がっていくソフィア選手を含めた選手たちの勝負強さに対する尊敬も改めて感じ、自分のメンタル面の課題と感じました。

また、思わぬ障害が出てきた時、自分にとって不利な状況になった時、それでも自分の平常心を保ちいつも通りに滑れるようにするためにどうしたらいいのか、
その課題に対しても今年はオフ期に鍛えていけるよう、計画をしています。


  技術、メンタル、体力、そして道具の面でも改善点が見え、いつも以上に自分がもっと強くなれる自信があります。
次に雪上に立つまでにやっておきたいことがたくさんあり、その取り組み次第で雪上の練習期間、そして大会期間の結果が変わることを今年肌で感じることもできました。

来シーズンに予定されている北京五輪への出場基準が発表され、私が出場できると確定した時、テレビ越しになってしまうかもしれませんが、皆さんの前で集大成をお見せできるよう頑張っていきます。

今年もおかげさまで怪我なくコロナの感染もなくシーズンを終える事ができました。
受けたPCR検査は20回以上を超え、入国や出国時のハードルも高くなっていましたが、私たち選手を守り運営してくれたナショナルチームとJSC事業のみなさんに心から感謝しています。
また、思うような結果が出なかったシーズン前半にも、結果がでてきた後半にも、変わらず応援してくださった皆様に支えていただき感謝しています。
北京五輪、そしてそのさきのミラノ五輪にむけて、全力で前進していきます。

これからも変わらない応援をよろしくお願いします!

三木つばき滑走写真

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